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【体験談】ビビりまくって親知らずを抜きました

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人生初、口腔外科というおっかないところで、水平に生えてかつ埋没している親知らずを抜いた時の体験談です。

 

 

プロローグ

初めて親不知を抜いた時は、あまりにも簡単で拍子抜けした。

なぜなら、ものの5分とかで、なんの痛みもなくあっさり抜けてしまったからだ。ほんの2か月ほど前のことだ。

 

その時抜いた親不知は、すでに虫歯になっていて、治療もできない場所ゆえに抜くしかなかったのだが、歯を削るよりも短時間で、かつなんの痛みもなく治療が終わった。

場所は左の上の奥歯で、 まっすぐ生えている行儀のよい歯だった。

 

歯を抜くって、大変なイメージがあったが、、

だって、無理やりひっこぬくわけで。。。

 

でも、予想をはるかに超えて簡単だった。もちろん麻酔があったからこそそう思えたのだけど。

 

そして今回、また親不知を抜くことになった。しかし、今回は前回の経験があるにも関わらず、ビビりまくっている。

 

なぜならば、今度の親不知は下の右奥歯なのだが、完全に横向きに生えていて、かつ、全体の1/10ほどしか姿を見せていない、かなり迷惑な歯だったからだ。

 

なぜこの歯を抜くかというと、イレギュラーに生えてしまっているがゆえに、ばい菌がたまりやすくなっていて、そこが炎症して痛みを生じさせていたからだ。

痛みを訴えにかかりつけの歯医者に行くと、根本的に解決するには親不知を抜くしかない、と勧められた。

  

しかし、この親不知を抜くには、かかりつけの歯医者では対応できないらしく、口腔外科のある大きな病院に行くよう指示された。口腔外科。。まじか。。。大ごとだな。。。

 

とりあえず、電話でその大きな病院の診察の予約を取ることに。運悪く、口腔外科の先生が長期で休みを取られていて、予約は1か月先となった。

 

抜歯前の診察

 

そして、忘れたころにやってきた診察の日。

平日しか予約が取れなかったため、会社を午後半休にして病院に向かった。病院では先生による診察と、歯科助手による歯の検診、そしてレントゲンの撮影があった。

 

治療室では、こざっぱりした風貌ではきはき話すおじさん先生が、親知らずの抜歯についてレントゲンを見ながら説明してくれた。

「この親不知は完全に横向きに生えていて、それもほとんど歯茎に埋まっているから、抜歯はちょっと大変になるね。あと、レントゲンを見ると、すでに虫歯ができている可能性があるね。

 あと、抜歯をすると、まれに下唇や舌に感覚神経の麻痺が出ることがある。大体は、時間が経つと治るんだけど、10万人に1人程度に永久に間隔麻痺が残ることがあります。

 それでも手術しますか?」

 

そういう風に聞かれると思ってなかったので、ちょっとびっくりした。しかも、脅されている感。。。。

ここでやっぱりやめますとかいう人いるのだろうか、と思いつつ、

 「え、でも、虫歯できちゃってるかもってことは、抜くしかないですよね。。?」

 と聞くと、

 

「そうだね、虫歯が悪化したら、治療するためには抜くしかないから、今抜くと被害は少ないかな。」

「はぁ、、、ですよね。。。じゃあ、お願いします。」

 

ということで、抜歯は確定した。その後、軽やかな会話のキャッチボール(先生は本当に会話のレスポンスが早い(笑))で抜歯の日程を決めて、その日は帰った。

抜歯は2週間後になった。

 

ちなみに、抜歯の説明のときに渡された資料がこれ↓

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今後の簡単なスケジュールと注意点が書かれた資料ももらえて、これを見て流れをイメージできた↓

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抜歯まで

抜歯の日が近づいてくると、未知の体験をする不安から、仕事の合間に親不知の抜歯について調べずにはいられなくなった。「親知らず 抜歯 痛み」で検索する私は、そうです、ビビりです(笑)

 

ネットでは、水平方向に生え、埋没している下奥歯の親不知は、抜歯の難易度が高く、抜歯後の痛みも相当あるという情報が多く目に留まる。

抜歯中は麻酔が効いているためほとんど痛みはないが、麻酔が切れた後の痛みがとにかくひどく、激痛で朝目覚めるとか、、、、こ、怖すぎる。。。

 

中には、抜歯の手術動画を見てから抜歯したほうが何をされるかわかって安心すると提案する猛者もいたが、私はそんな動画とてもじゃないが怖くて見る気になれない。

 

念のため、「親知らず 抜歯 痛くない」でも調べてみると、こちらでもいくつかヒットした。抜歯後は痛くなかったし、熱も腫れもなかったという人もいるようだ。

 

結局、調べてみて分かったのは、個々の親知らずの生え方によって、抜歯後の痛みの程度は変わり、痛みに苦しむかどうかは抜いてみないとわからないということだ。安心できる材料を探したくてネットで調べてみたが、そんなものは見つからず、運を天に任せるしかないというあきらめしか得られなかった。

 

抜歯当日

 

とうとう抜歯当日がやってきた。

抜歯は午後にスケジュールしていたので、午前中はいつも通り会社に出社し仕事をした。が、抜歯のことが気になって、仕事にならなかったのは言うまでもない。抜歯後にご飯が食べられないことも想定して、お昼は味わうというよりは詰め込むように食べた。

 

最寄りの駅から歩きながら病院へ向かう途中、老舗のパティスリーがあって、プリンが140円から70円で半額になっていた。抜歯が終わったら、ご褒美に食べてやる!と思って通り過ぎた。

 

予約の時間に10分前に病院につき、受付を済ませて、血圧を測って待合室で待つ。まもなく、受付番号を呼ばれて、治療室に入った。そこには見慣れた歯医者さんの椅子があり、その横には、これから治療に使うであろう機器が、きれいに並べられていた。

 

説明時とは違う先生が抜歯するようで、「私の名前は○○といいます」と簡単に自己紹介され、椅子に座るよう指示された。歯科助手はいかにもベテランという感じのおばさんだ。大体歯科助手って若いお姉さんが担当してることが多いから、新鮮だ。ベテランそうな見た目に、少し安心する。

レントゲンを見ながら、「この親不知を抜くよ」と告げられ、「麻酔から始めます」と、椅子を倒された。

 

淡々と進むし、あまりに不安だったので、思わず、

「(抜歯は)痛いですか?」

と聞くと、すかさず「痛いです。」と返答された。

間髪入れず言われたので、少しぎょっとしつつ、歯茎に麻酔が打たれた。

5発くらいだっただろうか。ちくちくと痛みがあったが、我慢できないような痛みではなかった。無表情な私を見て、先生が「大丈夫じゃないですか。」と言っていた。

痛いと言っていたのは麻酔のことか、と認識の齟齬があったことに今更気づいた。

 

麻酔が効くまで少し時間が空いた。が、5分もしないうちに、「始めますね」と言って、とうとう抜歯が始まった。麻酔ってそんな早く聞くのか。大丈夫か。。。。もう不安しかない。

てっきり顔になにかかぶせるのかと思ったら、何もかぶせなかったので、目を開ければよいのか閉じればよいのかわからなかったが、なんとなく閉じるほうが怖かったので、目は開けておいた。

 

「ちょっと響きますと」と言われ、歯を削るような音がして、ウィーン、ガガガガガガッと顎に振動が伝わった。ありえないくらいの大きな音がしていたが、全然痛くなかった。そのあと、グイグイッとありえないくらいの力で歯を押されたが、こちらも全然痛くなかった。虫歯の治療なんて比じゃないくらい、絶対痛いようなことをされているのは衝撃でわかるのに、全然痛くないから、不思議な感覚だった。ただただ、大きな音と衝撃を感じながら、それが過ぎ去るのをじっと待つしかなかった。麻酔ってすごい。。。。。

 

ガシガシと作業をされて、しばらくすると先生が歯のかけらのようなものを口から取り出すのがちらっと見えた。そのしぐさを34回ほど見たところで、今度は黒い糸が見えた。親不知が抜けて、今から縫合するんだ、と思ったところで、歯科助手に目をつむるように指示された。ぎゅっと目をつむっていると歯茎を触られている感覚はあるが、縫われているかどうかはわからなかった。

 

そして、ついに、「終わりましたよ」と言われて、椅子が起こされた。「口をゆすいでください。」と言われるままに、紙コップで口をゆすぐ。麻酔で口が動かせずうまくゆすげなかったが、吐き出した水には血が含まれていた。でも全然痛くない。

 

取り出された親知らずが、横の作業台に乗っていた。抜かれた親不知は、血まみれで、上下を真っ二つに割られていた。これが口の中にあったのか、、、、とまじまじと見ていると、「これ捨てていいですか」と聞かれたので、ちょっと迷って「あ、はい」と答えた。旦那さんに見せてやろうかと一瞬思ったが、特に見せるもんでもないかと思い直した。

 

そのあと、簡単に抜歯後の注意点を述べられて、部屋を退出した。

時計を見ると、治療室にいたのは20分くらいだった。そんなに時間は立っていないと思っていたけど、それにしても早いなとびっくりした。

 

会計を済ませて、調剤薬局に寄り、痛み止めと化のう止めをもらって、家に帰ることにした。痛み止めは先生の指示通りすぐ飲んだ。帰る途中、老舗パティスリーの前を通った。あまりに抜歯があっという間だったので、自分にご褒美を与えるほどではなかったが、宣言通り70円のプリンは買って帰った。

 

家に帰ると、どっと疲れた気がした。治療はすぐ終わったが、緊張疲れというやつだろう。プリンを冷蔵庫にしまって、ソファでぼーっとしてしばらく過ごした。

 

抜歯後3時間ほど経ったころ、麻酔が切れてきたのを感じると同時に、ずきずきと痛みだした。まだ痛み止めが効いているはずだし、我慢できない痛みではなかったが、次から次へと唾液が出てきて、唾液を吐きだすと血が混ざっていた。唾をのみこむと、治療箇所が引っ張られる感じがして、少し傷んだ。

 

だんだんお腹が減ってきたので、夜ご飯を食べることにした。食べられないのかなと思ったが、治療と反対の歯でなら食べられそうだったので、いつも通りの食事を片方の歯で少しずつゆっくり食べた。飲み込むときは傷口が傷んだし、食べ物は血の味がしたが、食べられればそれでよしだった。

食後は、お約束の70円プリンを食べた。味は至ってフッツーだったが、食べられたことに満足した。これは70円で買うプリンだな。140円では買いたくない。

 

お風呂は、先生の指示どおり湯船にはつからずシャワーで済ませた。

口を強くゆすぐと血餅が取れて治りが悪くなると聞いていたので、慎重にゆすいで、慎重に歯を磨いた。

そして、寝る前に痛み止めを飲んで、その日は眠った。

 

抜歯翌日

 

翌日はいつもどおり目覚めた。特に激痛で起こされるなんてことはなく、ひとまず安心した。今日は会社を午前休にして、かかりつけの歯医者に抜歯後の診察に行く。

 

昨日ほど唾液も出ないし、血は少し出るけど、こちらも昨日ほどじゃないので、よくなっているのかな、と思った。

が、診察をした先生は、「血が止まっていないね。血が止まらないと治りが悪いので、止血しましょう。」とガーゼを患部にぐいっとあてた。これがなかなか痛かったが、この状態で30分いて下さいと言われたので、おとなしくガーゼを噛んで30分たったころガーゼを捨てた。

 

午後は会社に行き、片方の歯でお昼を食べ、普通に仕事をした。

まだ、口の中は血の味がする気がしたし、ちくちくと痛みもあったが、我慢できない痛みではなく、いつもどおり過ごした。

 

痛み止めは、13回食後に飲むように処方されていたが、痛み止めが切れるのが怖くて、6時間おきくらいに14回飲んだ。

そのおかげかは分からないが、少し傷むくらいで、激痛に悩まされることはなかった。

 

抜歯2日後

 

この日は土曜日だった。

いつも通り朝起きて、慎重に口をゆすぐとまだ血がでた。痛みも少しあって、ふと鏡を見ると右下の顎が少し腫れていた。本当に少しなので、抜歯をしたことを知らない人が私の顔を見ても気づかないレベルだと思う。

だが、唾液もほとんどでなくなったし、血の色も赤というよりはこげ茶が混じった赤だったので、昨日より改善していると思った。

 

食事は、抜歯と反対の歯だけで食べた。やはり、顎が疲れる。

いつもの倍くらい噛むから痩せるかもな、とポジティブに考えることにする。

 

抜歯3日後

 

昨日と変わらず。少し血が出て、少し痛みがあって、少し顔が腫れていた。

ご飯は片方の歯でのみ食べ、慎重にうがいと歯磨きをする。

痛み止めは14回飲んだ。

 

抜歯4日後

 

症状は昨日と変わらず。

ただ、病院から処方された痛み止めは4日分あったのだが、私独自の判断で1日に4回飲んでいたので、痛み止めが切れてしまった。まだ、少し痛みがあったので、市販の薬を買って飲むことにした。本当はロキソニンを購入したかったが、薬剤師がいないと購入できないらしく、代わりに親不知を抜いた経験がある店員さんに進められたバファリンのいいやつを買った。

バファリンのおかげか、痛みに悩まされることはなかった。

化のう止めは今日で無事飲み終わった。

 

抜歯7日後

 

抜歯から1週間が経った。

このころになると、血は止まったし、痛みもなくなったので痛み止めも飲まなくなった。顔の腫れもなくなった。うがいは怖くてまだ強くはできなかったが、症状はかなり改善された。

抜歯をしたほうの歯で食事もできた。ただ、抜歯をしたほうの歯で物を噛むと、少し痛んだ。

 

抜歯9日後 抜糸の日

 

かかりつけの歯医者で抜糸をする日だ。

抜糸は歯茎を糸で引っ張られる感覚があって少し痛かったが、滞りなく終わった。

「特に問題ないですね。抜歯したところは、まだ穴が開いている状態なので、食後はうがいをして、きれいな状態にしてください。清潔にすることで治りがよくなりますので。」

とのこと。

まだ、うがいは恐る恐るしていたので、

「うがいはもうしても大丈夫ですか?」と聞くと

「はい。もう大丈夫です。」と言われた。

それから気になっていたことを聞いた。

「抜歯の診断をした先生に虫歯があるかもと言われたんですが。。」

「今のところ治療が必要なところはないですよ。また半年後くらいに定期診断に来てください。」

あらま。虫歯なかった。よかった。。。

「それから、抜歯したほうの歯で食べ物を噛むと痛むんですが、、」

「うーん、それはしょうがないですね。歯茎を切っているので。もう1週間くらい経つと痛みもなくなってくると思いますので、様子を見てください。」

なるほど。痛みを感じることも、とりわけまずいことではなさそうなので、ひとまず安心。

 

抜歯14日後

 

生活はほぼ元通りだ。

歯磨きも結構ガシガシやっている。ただ、まだ穴がふさがっていないので、食べ物は詰まりやすいけど。穴が完治するのは結構時間がかかりそうだ。

 

ただ、まだ抜歯後の歯のほうで物を噛むと痛みがある。

こちらも時間の経過を待つしかなさそうだ。

 

抜歯3週間後

このころには歯の痛みは完全になくなった。

抜歯のところに食べかすはたまりやすいのだけど、、それ以外は良好!!! 

 

エピローグ

 人生で初めて「手術」という名の治療を受けたので(親知らずにビビりすぎ(笑))、ブログに詳細な体験をつづってみた。幸いにも、私の場合はそこまでひどい状態にはならなかったと思う。

ポイントはこんなところ。

  • 手術中は麻酔のおかげで全く痛くない。過度な心配は不要。
  • 手術後のほうが痛みが出てくるので、痛み止めはこまめに飲むこと。必須。
  • 思ったよりも反対の歯で普通に食事はできる。
  • 2日目くらいから顔が腫れてくるが、1週間もすれば収まる。
  • 歯ブラシとうがいは丁寧にすると治りがよい。
  • 元通りの生活になるには、2週間~3週間は必要。

 

親知らずにビビっている人へ

痛みの程度は抜いてみないとわからない!

でも、手術は全っ然痛くないから、2週間はアフターケアに注力すべし!!!!